共働き世帯のマイホーム購入、ローンや頭金で後悔することは? マイホーム購…

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写真/PIXTA

一生で一番大きな買い物と言っても過言ではないマイホーム購入。額が大きいだけに、不安や疑問が付きまとうもの。今回は実際にマイホームを購入した共働きの妻400人を対象に、予算や頭金、ローンの組み方や資金計画で後悔していることなどをズバリ聞きました。妻の目線からの意見、ぜひチェックしてみてください。

予算オーバーした人の平均金額は600万 予算以下に収まった人の理由は?

まず、今回の調査に協力してくれた対象者の世帯年収をチェックしてみると、600万円~800万円未満(23.8%)、400万円~600万円未満(23.3%)が、合わせて約半数を占めました。次に800万円~1000万円未満が17.0%、1000万円~1500万円未満が15.0%となりました。

400万円~800万円未満が多いが、800万~1500万円も3割を超えた(出典/SUUMOジャーナル編集部)

400万円~800万円未満が多いが、800万~1500万円も3割を超えた(出典/SUUMOジャーナル編集部)

今回は全国で過去10年間に物件購入経験がある人を対象に調査を行っていますが、その購入金額を見てみると、3000万円~3500万円未満が16.5%で最多。2000万円未満が14.8%、2500万円~3000万円未満が14.0%と続きます。また、「予算より、実際の購入金額のほうがオーバーした」人と「予算と、実際の購入金額がほぼ変わらなかった」人が37.3%で同数。「予算より、実際の購入金額のほうが安くなった」人は10.0%で少数でした。

内訳を見てみると、「予算より、実際の購入金額のほうがオーバーした」のは新築注文住宅、新築分譲住宅が圧倒的に多いことが分かりました。注文住宅の場合、天井、壁、床などの仕上げ材をはじめ、キッチンやバスルーム、トイレなどの設備機器など、仕様決定をする際、こだわって好きなものを選んだらグレードが高いものばかりだったということが多いよう。その結果、もともと組んでいた予算を大幅にオーバーすることになるようです。また、土地代が予定していた金額よりも高くなってしまったという人も多くいました。

4000万円未満が7割近くを占めた(出典/SUUMOジャーナル編集部)

4000万円未満が7割近くを占めた(出典/SUUMOジャーナル編集部)

予算を決めていても、「実際の購入金額がオーバーした」と答えた人は4割近い(出典/SUUMOジャーナル編集部)

予算を決めていても、「実際の購入金額がオーバーした」と答えた人は4割近い(出典/SUUMOジャーナル編集部)

実際に予算よりオーバーした人、安くなった人のコメントを見てみると以下のとおり。

【予算より、実際の購入金額のほうがオーバーした】
・中古でいい物件がなく、土地付き新築にした。土地が高かったから予算オーバー(新築注文住宅・1000万円オーバー)
・低い階でも構わなかったが、先に買われてしまい高層階しか残っていなかった(新築マンション・400万円オーバー)
・オプション、壁紙、外壁など、好きなものを選んでいたら増えた(新築注文住宅・1000万円オーバー)
・ペットOKマンションで探したら額が上がった(中古マンション・400万円オーバー)
・中古住宅を購入したが、設備で故障しているものなどがあり、多くかかった(中古一戸建て・200万円オーバー)

【予算より、実際の購入金額のほうが安くなった】
・最後の一邸がキャンセル住戸として出たので、割引で購入することができた(新築マンション・600万円ダウン)
・モデルルームに使われていた部屋を購入(新築マンション・300万円ダウン)
・職場や都心から離れてしまい、最寄駅からもバスが必要なため、安い物件となった。その代わり、静かで自然豊かな環境を得られた(新築マンション・400万円ダウン)
・最初は新築物件を考えており、多めに予算を見積もっていたが、中古物件にリノベーションをプラスして価格を抑えることができた(中古マンション・1000万円ダウン)

購入の際の頭金は「夫婦共同の貯蓄から出した」人が約半数

物件も決まり、いざ購入となると、まず手続きとして頭金をどうするか決めなくてはいけません。
頭金の出所は「夫婦共同の貯蓄」が49.8%で最多で、個人で出す人を上回りました。額は「200万円未満」が24.1%でトップ。「200万円~400万円未満」(13.7%)、「400万円~600万円未満」(11.9%)と続きます。

自分たちで確保するケースが多いが、親からの贈与という人も(出典/SUUMOジャーナル編集部)

自分たちで確保するケースが多いが、親からの贈与という人も(出典/SUUMOジャーナル編集部)

また、頭金を貯めるためにした工夫を聞いたところ、「コツコツ」派と「ボーナスをすべて貯蓄」派に分かれました。

【コツコツ派】
・頭金は財形貯蓄でためた(41歳)
・夫婦共働きで、夫の給料のみで生活。自分の給料は貯蓄した(39歳)
・とにかく日常生活で節約をした(32歳)
・社宅に入っていたので、一般的な賃貸と社宅の家賃の差額分程度の金額を月々貯めていた(43歳)

【ボーナスをすべて貯蓄派】
・夫のボーナスはすべて貯めていた(32歳)
・お互いの給与から月々固定額を貯金し、自分のボーナスは全部貯金。夫のボーナスは必要諸経費部分や旅行などの娯楽分を引いた額を貯金。年に最低200万貯めるようにした(33歳)

住宅ローンは夫名義が約7割 「ローンを組まなかった」が10人に1人

頭金は2人の貯蓄から出す人が多いようですが、住宅ローンをどのように組んだか聞いてみると、配偶者(夫)名義でローンを組んだ人が約7割と多いことが分かりました。
「ローンを組まなかった」のは10人に1人。夫婦それぞれの名義で別々にローンを組む人は1割もいませんでした。

ローンは配偶者(夫)名義が約7割も(出典/SUUMOジャーナル編集部)

ローンは配偶者(夫)名義が約7割も(出典/SUUMOジャーナル編集部)

また、住宅ローンや資金計画については「後悔していない」人が7割を超えました。

「後悔している」人は全体の約3割とそれほど多くはありませんが、どんなことに後悔しているのでしょうか。

・もっと頭金を貯めておけばよかったと思う(41歳)
・夫婦名義でのローンにすれば、私にも控除などがあるので良かったと思う(36歳)
・もっと金利を比べればよかった。借り換えしたい(38歳)
・共働きなので多少無理しても大丈夫だろうと2人の収入で気に入った物件を購入したが、見通しが甘かった気がする。ローン、教育資金、老後資金を考えるともっと身の丈にあった総額にすべきだったと思う(34歳)
・子どもの成長とともにお金がかかるようになり、中古物件にして安く抑えれば良かった(39歳)
・固定金利を選択したが、変動金利にすれば、利息が安くて良かった(48歳)
・ローン契約時よりも収入が減ったため、月々の支払が苦しい(36歳)

「後悔していることはない」が約75%で「後悔していることがある」(25.8%)を上まわった(出典/SUUMOジャーナル編集部)

「後悔していることはない」が約75%で「後悔していることがある」(25.8%)を上まわった(出典/SUUMOジャーナル編集部)

今回の調査で、物件を探す段階では「このくらい」と予算を決めていても、予想以上に土地代が高かったり、マンションで高層階を選んだり、注文住宅の設備をグレードアップさせたりと、予算オーバーする要因はさまざまであることが分かりました。予算以下で購入できた人はたった1割。「プラン変更をするなら○○万円まで」など、最初に予算を設定する際に考慮しておかないと、すぐに予算オーバーしてしまいそう。

また、物件を購入後の住宅ローンや資金計画に関して、「後悔していることはない」人は約7割でしたが、「後悔している」人に関しては、「頭金をもっと出せばよかった」「金利を比べればよかった」など、具体的なコメントが挙げられました。
予算オーバーしてしまうことを想定に入れ、子どもが何歳のときにどのくらいのお金がかかるのか、転職をする予定はあるのか(収入が増減するのか)、妻が仕事を辞めて専業主婦になることはあるのかなど、夫婦の先の人生をシミュレーションしてローンや資金計画を立てると後悔が少なそう。一生に何度もない高い買い物だけに、住んだ後も後悔のないよう事前準備をしっかりしたいものです。

●調査概要
・[マイホーム購入調査]より
・調査期間:2018年3月27日~29日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:10年以内に購入した持ち家にお住まいの20歳~49歳の既婚共働き女性
・有効回答数:400名(夫婦のみ世帯200名・子どもありの世帯200名)
引用元: suumo.jp/journal

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