戸建て住宅市場、「底」は脱すると予測

(株)矢野経済研究所はこのたび、国内の戸建て住宅市場を調査し、各分野(注文住宅、建売住宅、建て替え住宅、中古住宅)ごとに現況、および将来展望を明らかにした。

調査は、戸建て住宅関連企業(ハウスメーカー、パワービルダー、中小工務店、リフォーム事業者他)を対象に、2020年9月~10月に実施した。

それによると、2019年度の戸建て住宅着工戸数は、消費税率引き上げを見据えた上期の駆け込み需要に対し、下期にはその反動減が見られたものの、通年では微減に留まった。住宅需要の標準化を図るため、国による住宅ローン減税の拡充や次世代住宅ポイント制度などの政策整備により、過去2回の消費税率引き上げ時程の大幅な反動減は見られなかった。

2020年度は、新型コロナウイルス感染拡大という状況により、経済環境の悪化で消費マインドが低下。年度始めはハウスメーカーによる住宅展示場での営業や販促イベントなどが制限されたこと等の影響から、戸建て住宅市場の縮小は避けられない見通し。

一方で、2020年5月に緊急事態宣言が解除されたことで、経済活動は平常化へ向けて動き出してた。戸建て住宅市場においても感染拡大防止を図りながら営業活動が再開。ウィズコロナ時代を見据えた新たな住宅商品の展開や、リモートワークの普及、在宅時間増加などから「戸建て住宅」に対する市場ニーズの変化もあり、市場の「底」は脱していくと予測している。

ニュース情報元:(株)矢野経済研究所

引用元: suumo.jp/journal