生活気分、来年は「景気が悪くなる」が過去最多を更新

博報堂生活総合研究所はこのたび、翌年の景況感について調査を行い、「生活者にきいた“2023年 生活気分”」としてその結果を発表した。調査は2022年10月3日~6日にインターネットで実施。20~69歳の男女3,900人より回答を得た。

それによると、今年の世の中の景気については、「悪かった」が66.1%と前回調査(69.3%)より減少したものの、依然コロナ禍前より高い水準で推移している。来年の世の中の景気については、「悪くなる」が44.9%と前回(20.2%)より+24.7ptと大幅に増加し、過去最多を更新した。悪くなると思う理由は、「物価上昇の継続・加速」(41.5%)がトップだった。コロナ禍の収束により経済が好転することを期待する一方、物価上昇がそれを上回る影響を及ぼし、来年も景気が悪くなると考えている生活者が多いようだ。

今年の世の中の変化については、「多かった」が前回調査から-11.1ptと減少で4割(39.8%)となり、その分「どちらともいえない」が+10.1ptと増加して5割(50.1%)となった。来年の世の中の変化予想は、「多くなる」が前回から-2.8ptとやや減少して36.7%となり、2年連続で低下した。多くなると予想する変化(自由回答)をみると、「国際情勢の変化」(14.2%)や「自粛や規制の緩和」(10.1%)など、今年生じたポジティブ・ネガティブな変化それぞれが、さらなる変化を遂げるだろうと予想する声が多く挙げられた。

来年お金をかけたいものとしては、「旅行」(27.2%)がトップで、「貯金」(22.3%)、「外食」(19.5%)と続く。特に「旅行」は来年と今年の差が+11.2ptと大きい。他にも、7位「レジャー」(来年12.8%、今年7.5%、差+5.3pt)、8位「老後の暮らしの準備」(来年10.7%、今年6.8%、差+3.9pt)、6位「株など投資」(来年13.3%、今年10.9%、差+2.4pt)などで今年より来年の意向が高くなっている。

また、「来年始めたいことがある」人は28.3%。「来年やめたいことがある」人は19.6%で、ともに前回から大きな変化はみられなかった。始めたいことでは、「運動・体操・筋トレ」(28.1%)がトップ、「投資・資産運用」(27.0%)、「副業」「貯蓄」(ともに24.3%)と続く。一方、やめたいことは「無理しての人付き合い」(30.2%)、「無駄遣い・衝動買い」(30.1%)、「食べ過ぎ・飲み過ぎ」(27.5%)が上位に。来年は、体力の向上を図るとともに、無理や無駄を抑制したり、収入や蓄えを増やそうという生活者の意識がうかがえる。

ニュース情報元:(株)博報堂

引用元: suumo.jp/journal