(株)三井住友トラスト基礎研究所は30日、「不動産投資に関する調査 2015年」結果を公表した。年金基金502件や銀行・保険会社など機関投資家160件、合計662件にアンケート。回答数は94件。
オルタナティブ商品への投資実績の有無については、年金基金では85%、機関投資家では78%が「投資実績あり」と回答。具体的なオルタナティブ商品については、「ヘッジファンド」が61件と最も多く、「不動産」(46件)、「プライベート・エクイティ」(32件)と続いた。ただし、機関投資家のみでは「不動産」との回答が15件と最多。
不動産投資を実施しているという投資家に対し、不動産投資を行なう理由について質問したところ、「分散投資効果」が30件でトップ。僅差で「安定的なインカムゲイン(分配金)の確保」(29件)、「リターンの向上」(16件)と続き、投資家の不動産投資に対する安定的なパフォーマンスへの期待が大きいことが読み取れるとした。
不動産投資運用資産の内訳は、「国内不動産私募ファンド(オープンエンド型)」が23件で最多。続いて「JREIT」が16件、「国内不動産私募ファンド(クローズドエンド型)」が11件となった。
不動産投資を行なう上で必要なインフラ条件については、年金基金は「一定の流動性の確保・向上」(37件)、「運用方針に適した投資商品の提供」(33件)、「投資実行時の運用会社・信託銀行等からの十分な情報開示」(33件)が上位に。機関投資家は「一定の流動性の確保・向上」(19件)、「不動産運用会社の運用能力」(14件)、「投資実行時の運用会社等からの十分な情報開示」(12件)などが上位に挙がった。
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