「民泊サービス」のあり方に関する検討会の第4回会合が12日開催され、自宅の一部等を活用して少人数の宿泊客を受け入れる「民泊サービス」について、「簡易宿所」の枠組みを活用し、旅館業法の許可取得の促進を図る方向で、委員の意見が一致した。
会合では、現行制度の枠組みの中で対応が可能な課題と、現行の枠組みを超えた検討課題の2つに分けて提示。早急に取り組むべき課題として、(1)旅館業法に定められている簡易宿所の枠組みを活用、旅館業法の許可取得促進を図ること、(2)その際には現行の客室面積の基準には必ずしも合理性があるとは考えられないことから、許可を取得しやすい方向で見直すことを検討する、(3)家主不在のケースで宿泊者の本人確認、緊急時対応などの管理体制を確保した場合には、旅館業法の許可対象とすること、などの案を示した。旅館業法の許可にあたっては、関係法令だけではなく、賃貸物件の場合は賃貸借契約、マンションの場合は管理規約に反していないことの確認を求めるべきであること、建築基準法、消防法などの関連法令についても検討すべきであるとした。
また、中期的に検討すべき課題として、家主が居住する自宅の一部を貸し出すようなホームステイタイプの民泊では、旅館業法の許可の枠組みを適用する必要性・妥当性について検討が必要であること、プラットフォーマー(仲介事業者)への規制と、海外の事業者に対する規制の実効性の担保や、旅行業法との関係整理も必要であるとした。
簡易宿所の枠組みの緩和適用については、委員の意見が一致したが、「ホームステイタイプの民泊で旅館業法を適用するとなると、正当な理由なしに宿泊を拒否することはできず難しい」等の理由から、適用を除外すべきという意見が複数の委員から出されたほか、「空き部屋をホテル・旅館事業者に借りてもらうほうが現実的」「マンションなどで全戸が民泊運用といったことにならないよう、運用戸数や面積の制限を設けるべき」といった意見も挙がった。
第5回目の検討会は、1月25日に開催される予定。
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